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谷川俊太郎 三輪滋 『おばあちゃん』『ひとり』『せんそうごっこ』(シリーズ・ちいさなつぶやき)3部作合本
あの、『シリーズ・ちいさなつぶやき』から
3部作、合本で再登場。


詩人が文を書き、三輪滋がそれに応えるカタチで製作された絵本“シリーズ・ちいさなつぶやき”は1970年代に出版され、一部に熱烈なファンを生み、以後現在まで語り継がれて来た。全6冊の中でも、ひときわ異彩を放ち、かつビビットな反響を生み出した谷川俊太郎とのコラボレーション。入手困難となっていた『おばあちゃん』『ひとり』『せんそうごっこ』が、3冊合本で再登場。発売当時に物議を醸したその内容は、21世紀の現在の私たちに何を語るのか。三輪滋渾身の描き下ろし表紙で、装いも新たに生まれ変わった“僕と世界”をめぐる3つのストーリーが、新たな読者を獲得すべく、今ここにある。(オビより)



変に伸びてたり、逆に曲がってたりの、アンバランスで不自然な身体描写と、やけに大きかったり、小さかったりの、写実ではなく主観を軸にした歪んだ遠近法の世界は、現代社会の不確かさを暗示しているかのように妙にリアルでコミカル。そして、緻密に描き分けられているひとつひとつの表情に、へたうまの極を見る。「ぼくは けんかなんか したくない。」という“僕”の達観したような澄まし顔なんて、たまらないのモー。コスト的な理由なのかもしれないが、フルカラーでなく2色刷なのが意識的なその線を際立たせている。今回3冊合本になったのと、新装の表紙が加わったことで、単行時に比べ可成り楽し気な印象になった。

『おばあちゃん』は、当時、社会問題化した痴呆症(現・認知症)や寝たきりの問題を彷彿とさせながら、「おむつを しています。」などと「老い」について戸惑いを含め赤裸々に。米ソ冷戦下当時の色濃い『せんそうごっこ』は、いきなり冒頭から「こっち あめりかの たんく、こっち そびえとの たんく」と直接具体名で、語られて行く。中でも『ひとり』の、社会と対峙する“僕”の個人の孤独な旅は、いわば人生の主導権争いであり、「ぼくの みるゆめを だれも しらない。」と核心を突くにまで至り、人によっては励みやその確信に光を見るだろう。

“なぜなぜ坊や”が、社会(大人)の矛盾を言い当ててしまった時の言い分が、余りに明快過ぎて笑ってしまうような、可笑し味あるつぶやきは、まるで、大人達自身が、社会の(大人達自身の)嘘を告発してるかのよう。かといって、この絵本が「大人向けか、子供向けか」という問いは正しくない。何故ならここで扱われている問題を大人は未だに解決出来ていない子供なのだから。

文=黄色い勢力
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